「ありんくりん連絡蝶」2024.09.21
前回の配信後、台風13号、14号と弱い台風が足早に通過しました。その前後は不安定なお天気が続き、なかなかタイミングよく野外活動ができてません。8月27日は大宜味村六田原でマルバネルリマダラ2♀撮影しました。9月3日は国頭村伊江でマルバネルリマダラ1頭撮影・ほか1♀1頭目撃、国頭村辺野喜でマルバネルリマダラ2♂目撃、大宜味村六田原でマルバネルリマダラ1♂撮影(新鮮)しました。9月6日は国頭村奥でマルバネルリマダラ1♂目撃・リュウキュウウラボシシジミ1♂目撃、国頭村茅打バンタでマルバネルリマダラ1♂目撃、大宜味村押川でナガサキアゲハ1♀(有尾個体)目撃、大宜味村六田原でマルバネルリマダラ3♀撮影・1♂目撃・フタオチョウ1♀目撃しました。9月11日は大宜味村饒波でナガサキアゲハ♀(有尾個体)撮影・マルバネルリマダラを1ペア撮影。9月12日はうるま市川田でリュウキュウムラサキ1頭目撃・オオシロモンセセリ1若齢目撃しました。9月17日は大宜味村謝名城でリュウキュウムラサキ1♀(大陸型)撮影、大宜味村饒波でマルバネルリマダラ1♂撮影数頭目撃、大宜味村ネクマチヂ付近でマルバネルリマダラ6〜7頭目撃しています。マルバネルリマダラは発生のようで、新田智が卵、蛹や幼虫を確認しています(「ありんくりん通信」報告)。経験不足の私も同じように見て回るのですが、センスがないのか、努力が足りないのか、マルバネルリマダラの幼生期にたどり着いてません。発生迷蝶の醍醐味は幼生期を探す、食草の種類を増やすです。まだ、1歩も進めていない自分が悔し〜い!
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●●蝶類発生情報コーナー●●
前回の配信から本日までに双尾Ⅱへお寄せいただいた各地の蝶の発生状況をまとめています。
HT氏:2024年前半の沖縄島では春から名護市勝山などで、ナガサキアゲハ有尾♀を数頭得ています。マルバネルリマダラは大宜味村押川、上原などで数頭採集しました。最近(台風9号接近、通過後)ではリュウキュウムラサキのフィリピン型や中間型をうるま市石川で連日数頭確認しています。
TT氏:8月の三重県・和歌山県・奈良県のルーミスシジミ情報をお知らせします。2日は三重県熊野市紀和町(以下、紀和町)で30頭ほど採集(S氏採集)。3日は奈良県吉野郡十津川村(以下、十津川村)でヌル、和歌山県東牟婁郡北山村(以下、北山村)でヌル、紀和町で4頭採集。14日は十津川村で12頭採集、北山村で2頭採集。17日は紀和町で約20頭採集(O氏採集)。18日は十津川村で3頭採集、北山村はヌル、紀和町で40頭採集しました。
KS氏:愛知県の渥美半島はしばしば迷チョウが記録されており、台風が過ぎた9月3日にリュウキュウムラサキを田原市高松町で2♂、同小塩津町で1♂確認しました。すべてフィリピン型でした。
HT氏:9月12日に本部町大嘉陽林道でイワサキコノハ1♀(新鮮)を採集しました。
KK氏:9月12日に久しぶりに主にマルバネルリマダラを目的に大宜味方面へ出かけました。辺士名高校正門側から入り、饒辺~押川と回りましたが、饒辺の辺りは下草がきれいに伐採されていてチョウはほとんど見かけませんでした。ただその他はセンダン草が生い茂っていましたので、多くのチョウがみられました。石山展望台を過ぎたあたりのポイントでは、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラに混じり、マルバネルリマダラが訪花していました。9:30~12:30までに12頭(5♂7♀)採集できました。♀1頭だけスレ・欠けが目立ちましたが、後は概ね新鮮な個体が多い印象です。ただ、♀は小さい個体がみられます。ほかにはミカドアゲハ3♂採集、その他のチョウとしてはアオスジアゲハ、ジャコウアゲハ、シロオビアゲハ、ナガサキアゲハ、ナミエシロチョウ、ウスキシロチョウ、ツマベニチョウ、イシガケチョウ、クロマダラソテツシジミ、リュウキュウミスジなどがみられました。
TS氏:最近、愛知県内(岡崎市、豊田市)でもアカボシゴマダラが見られるようになりました。そして今日(9/19)遂に我が地元、みよし市でも数頭目撃しました。私個人的には好きな蝶ですから複雑な気持ちですが、少なくとも、奄美亜種とは交雑しないように守っていきたいですね。
引き続き発生状況はもちろん採集禁止情報など、貴方の町の蝶情報お待ちしています。
発生状況や禁止情報も共有、ご協力お願いします。
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前回の「ありんくりん連絡蝶」配信後に、うるま市の知人からリュウキュウムラサキ♀が畑の脇に生えている見たことがないアサガオの一種に産卵しているとの連絡がありました。この植物は最近侵入した帰化植物のようで、繁殖力が強いようです。ネットで調べましたら、オオバアメリカアサガオ、マルバアメリカアサガオ、ホシアサガオ、マルバルコウなどがあり、繁殖力の強さから駆除が難しく難防除雑草とされています。これらの植物は内地でも勢力をましているようです。食草が増え、亜熱帯化がすすむとリュウキュウムラサキのような移動性が強い蝶は、発生迷蝶として分布域拡大の追い風になるのではと想像します。蝶の消長を知ることで、環境や気象の変化を知ることができるのですね。